速読の基本原理

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速読とは通常の読書読書スピードは何で決まる?速読の読書よくある誤解


■速読とは

読書する人の絵

速読とは文字通り “速く”  文書を “読む” こと。
その方法には、実に様々なものがあります。


当スクールでお教えするのは、欧米など速読の先進地でその効果が実証され、
改善されてきた、読書科学に基づく速読法です。

これは、みなさんの現在の読書方法のうち、速さに関する能力を伸ばすもので、
従来の何倍ものスピードで本や書類を読み、しかも内容が充分に理解できる読書方法です。
「現在持っている読書能力を高める」方法ですから、読書のできる方なら誰でもマスターできる速読法なのです。

当スクールの速読トレーニングプログラムは、読書科学に基づく速読法と、長年の指導経験で蓄積されたノウハウをもとに、速読のスキルを確実に身につけていただくための手順、教材で構成されています。


■通常の読書

通常の読書の図

速読のしくみを理解するには、私たちは
「普段どのように文章を読んでいるか」を学ぶことが大切です。
そのときの目の動きを観察してみましょう。

普段、自分ではあまり意識しませんが、通常、私たちは文章を読むとき、文字を1文字ずつ見ているのではなく、数文字ごとのかたまりで捉えています。
この「一度に捉えることのできる範囲」読視野といい、
国立国語研究所などの研究によると、日本人の平均は約3.2文字といわれています。

そして文字を捉えるとき、一瞬、視線は止まります。
その「視線が止まっている時間」視点停留時間といい、
こちらは日本人の平均では約250ミリ秒、つまり1/4秒ほどかかります。

そして次の範囲に移動するのですが、
この「視線の動き」視点飛躍といい、約15ミリ秒かかります。

つまり私たちは読書をしているときの目の動きは
「約3.2文字を250ミリ秒で捉え、次の3.2文字に15ミリ秒で視線を移動させる」の繰り返しを行っているのです。

※実際には「3.2文字」ということはないので、3~4文字とお考えください
※時間や文字数は平均的な方のものです。実際の数字は人によって大きく異なります


■読書スピードは何で決まる?

特に急いで読まなくても1分間に1000文字以上を楽に読むことのできる方もいれば、
一生懸命読んでも1分間に300文字程度読むのがやっという方もいるように、読書スピードには大きな個人差があります。

視線の動きの違い

この違いはなんでしょう?

右の図は読書スピードの速い方と遅い方の目の動きを観察したもので、は視線が止まった位置です。

この図を見ると、読書スピードの速い方に対して遅い方は、同じ文章を読むのに、より多く視線を止めながら読んでいるのがわかります。

つまり速い方は読視野が広く、一度に広い範囲を認識することができるのですが、遅い方は読視野が狭く、視線を細かく何度も止めなければならないのです。

また、視点停留時間視点飛躍にかかかる時間
読書スピードの速い方は短く、遅い方は長くなることが観察されています。 つまり、読書スピードには読視野視点停留時間視点飛躍にかかる時間が大きく関わってくるのです。


※読書は目の動きだけではなく、心の中の働きも重要です。
それについては読書における心的作用についてをご覧ください。

■速読の読書

では速く読むにはどうしたらよいのでしょうか。

 速く読めるしくみ
速読のトレーニングではまず読視野を広げることから始めます。
3~4文字を一目で見ていた状態から5~6文字、7~8文字・・・と、徐々に一目で見ることのできる範囲を広げていきます。
次に視点停留時間の短縮を図ります。平均は250ミリ秒、つまり1/4秒ですから、
平均的な方で1秒間に4回ほど止めていた(動かしていた)視点の動きを1秒に5回、6回・・・と、徐々に増やしていきます。
これにより、文字を効率よく捉えることができるようになります。

しかし、これだけでは以前より「文字が見やすくなった」に過ぎません。
陸上競技や水泳で言えば「フォームの改善」のようなもの。
フォームを改善することは第一ですが、本当に速く走りたかったら(泳ぎたかったら)改善したフォームで
たくさん走り込む(泳ぎ込む)ことがなにより大切です。
その際、適度な負荷をかけながら行えば筋力やスタミナが効率よく上昇し、さらなる成績向上が見込まれます。

速読のトレーニングでも同じことが言え、読視野拡大、視点停留時間の短縮は大切ですが、
改善された文字の見方で、たくさん読み込むこと(理解力トレーニング)はもっと大切です。
これにより「速く、しっかりした理解を伴った読み」になります。
その際、適度に負荷をかけて行うことにより、理解力や記憶力、イメージ力なども効率よく上昇し、
さらなる読みの力、スピードの向上が見込まれます。


速読の読書の図

 どのくらい速く読めるようになるのか
では、この速読法でどのくらい速く読めるようになるのでしょうか?
個人差はありますが、トレーニング開始時に1分間400字程度だったのが、トレーニングの結果、多い人で1万字以上にもなっています(速読マスター実績)。
とても速く感じるかもしれませんが、「できない、ありえない」世界ではありません。

例えば「読視野を2倍に、視点停留時間を半分に」なるようトレーニングすれば、読書速度は以前の約4倍になります。
読視野を更に倍にできれば読書速度は以前の8倍、
これは普通の文庫本1冊240ページを30分で読める速さです。(右図参照)

1行が35~40字で組まれている文庫本では12.8文字は1行の約1/3にあたります。そこで「一目で1行の1/3を捉えられる」ことが速読マスターのひとつの目安になります。
もちろん上達には個人差がありますが、当スクールでは、読書スピードが
入学時の最低でも3倍速以上になるまで責任を持って指導させていただいております(速度保証制度)。


 読むのを遅くする癖
「読むのを遅くする癖」が読書スピードを遅くしている場合があります。
そこで、これらの癖を取り除き、読書スピードの向上を図ります。

視線の動きの違い

●無意味な視点飛躍・視点回帰 もう一度先ほどの図を見てみましょう。
規則的に並ぶの動きの他にで示した不規則な動きがあります。
この、現在見ている点から、周辺部分にいきなり視点が飛躍することを無意味な視点飛躍、すでに見た部分へもう一度帰る視線の動きを視点回帰といい、文章をスムーズに読むことを妨げ、読書スピードと理解を著しく低下させます。

速く読むにはこの動きを防ぐ必要があり、そのためには
「規則正しく上から下へ、左から右へ文字を読む」ように
癖がつくまで反復トレーニングを繰り返します。

これらの余計な動きは読書スピードの遅い方に顕著に表れますが、ある程度速い方にもしばしば観察されます。
この動きを取ることにより、スピードはもとより、
「文章の読みやすさ」も向上します。

●音読・内読
  音読では、読んでいる目と音声を発している口の間に「時間のズレ」が生まれてしまいます。そのズレのために、口が音声を発し終わるのを待たないと、目だけで文字を先に読むことができなくなるため、読むのが遅くなってしまうのです。
しかし、さらにやっかいなのは「音読している意識がない人」です。口元が動いている人ならすぐに気がつくことができますが、音読をしているのに声も出ず口も動かない人がいます。
これを内読といいます。このやっかいな内読の癖は、止めようと思っても逆に意識してしまい、より状況が悪化してしまう可能性があるため、先に読み急ぐトレーニングを繰り返すことにより克服します。

ここまでをまとめると、速読とは
1)通常の読書方法のうち速さに関する能力を伸ばし(読視野拡大、視点停留時間と視点飛躍時間の短縮)
2)読むのを遅くする癖をなおして、速く読む
ことです。
ですから、読書のできる方なら誰でもマスターできる速読法なのです。


■よくある誤解

当スクールでお教えする速読法は、読書科学に基づいています。
しかし、世間では速読について様々な情報が氾濫しており、一部には「ものの数秒で1冊の本を読んでしまう」といった超能力まがいのパフォーマンスも紹介され、
「どうも速読は疑わしい」「速読はまゆつばだ」という誤解が生まれることもたびたびです。
速読そのものへの誤解は、速読をマスターする障害になりかねません。
ここでは、「速読に関してよくある誤解」についてお話ししておきたいと思います。

 速読は「特殊な能力」「超能力」ではない!
当スクールの速読法は、"速読の読書"でご説明したとおり、通常の読書で行っていることを改良していく方法です。
ですから、一部の人だけがマスターできる「特殊能力」や人間の力ではできないような「超能力」ではありません。
通常の読書ができる方なら誰でもマスターできる速読法です。

 拾い読み、飛ばし読みは速読ではない!
 拾い読み、飛ばし読みのやり方には、様々な方法があります。そのひとつに、文章の名詞と動詞だけを拾って読めば全体がわかる、という考え方があります。しかしこの方法では、拾った単語の機能(主語、述語等)をすばやく探らなければ文章を理解できません。単語の機能は全文を読んではじめてわかることではないでしょうか。
つまりこのような拾い読み、飛ばし読みでは文章をほとんど理解できないか、拾った単語だけで頭の中で意味をつかもうとして理解が不確かになり、読むのが遅くなってしまうでしょう。
当スクールの速読法は文章をすべて読む「全文読み」。「全文読みの速度を上げる」速読法です。

 絵を見るように1ページを見るのは速読ではない!
1ページ分の文章をまるで絵を見るようにひと目で頭に入れると速く読める、という人もいます。しかし、私たちは絵を見るときでも、画面の構図や奥行きを知覚するために視点を動かしています。文章を読むときは、文頭から文末まで規則的に視点を移動させます。つまり、絵を見るときも、文章を読むときも、どちらも視点を動かすわけですが、絵と文章では視点の動かし方が違うのです。絵を見るようにひと目で文章1ページを見ても、文章を理解しながら速く読むことはできないのです。

 速読では本の中身を鑑賞できないのではないか?
 「速読では本の中味を味わったり、鑑賞することができない」、「速読とは、ただ文字を見たり、中味を暗記することだ」と考えている方もいるのではないでしょうか。この点は、速読をトレーニングするとき、注意が必要です。中味を理解しないやり方で「読むのが速くなった」という誤りが起きないよう、当スクールのトレーニングでは、読み終えた後に本の内容を紙に書き出してもらいます(理解力トレーニング)。理解力を確認しながらマスターした速読では、理解力は通常の読書と同じです。「本の中味を理解する通常の読書」の速度を上げる、それが当スクールの速読法です。



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